今日は本の感想
「じゅうさん階段」(たかの和明著)ってミステリー小説(?)は話題作だったらしいから知ってる人も多いでしょう。
ここ1週間程で、通勤時間プラス帰宅後の時間を使って読みました。
mixiにはレビュー書いたけど、こっちにネタバレ含んでちょっと感想を書きたいと思います。
まだ読んでない人でこれから読もうと考えてる人は、ここまでで、この先は読まないでねd(’。^)
こんくらいスペース空ければいくらなんでもスクロールしないと見えないよね?
でも念の為。
さて、やっと本題ですw
この本を読むことになったきっかけは、大学時代の後輩で中々面白い本を読んでる人がいて、彼のレビューの中にこの作品を発見したからでした。
彼は法学部で、卒業後はロースクールに行くみたいです。
まぁそんな彼が読んだ作品がこんなに法律くさいものとは実は全然想像してませんでしたw
普通に普通のミステリー小説かと思って読み始めたわけです。
でも、読み始めて、私の知らない世界(刑務所の中・死刑執行命令が出るまでの経緯・罪状が軽くなる理由や経緯等々)のことが結構こと細かに書かれていて、最初はちょっと読み進めるのに時間がかかりました。
でも、先が気になってしょうがなくて帰宅後も少し読んだりしてました。
想像力が変なとこで豊かな私は、寝る直前にこの小説を読んだ日は、頭に様々なシーンが描写されてしまってちょっと怖くて寝付くのに困ったりw
今日読み終わったんですが、意外な展開も最後の章に2個以上盛り込まれてて、それなりに満足^^
ただ一番最後にひっかかったことが一つ。
"検察内部で激論が交わされていた"問題。それは、「証拠を捏造して人に罪を着せ死刑台に送り込もうとした行為は、殺人未遂罪か殺人予備罪に当たるのか」というもの。この小説の中では結局、検察側は「絞首刑=殺人」という疑念を避ける為に、この人のした殺意のある証拠捏造を未遂罪にも予備罪にも問わなかった。
殺人って「人を殺める・殺す」って書くよね。
死刑はあくまで刑・罰だから「殺人」と解釈されるのは困るっていうのもわからなくもないけど、それって理想論じゃないのかな・・・ 刑・罰としてだとしてもその人の命が奪われるのは同じこと。その「人の命を奪う刑」に"意図的に"無実の人間を落としいれようとすることは、立派な殺人未遂ではないのか。。。
こういう、冤罪の可能性を考えると、死刑っていうのは本当に本当に慎重に正確に確実な審査・審議・判定をしないといけないなって再確認させられる。もちろん一般市民の一個人としてできることなんてほぼ皆無に近いんだろうけど。。。
よく"人権"って観点のみから死刑反対を謳う人々がいるけど、死刑問題ってそんな単純なものじゃないと思う。
ただ、私が常に思ってるのは、日本も「無期懲役」なんて曖昧なものが死刑の次に重いんじゃなくて、「終身刑」って一生牢屋で罪を償う刑も取り入れるべきじゃないかってこと。
あとは近年多い心傷の問題も難しい。目に具体的に見えないだけに、罪の重さも被害の大きさもはかりにくいからね。。。
新書ではなく小説でこんな色々考えさせられたのは久しぶり。
あと今ふと沸き起こった疑問だけど、今も日本の死刑は絞首刑なのかな・・・・?
今度調べてみよう。あ、知ってる人がいたらコメント残してくれるとありがたいけど♪
首吊りって実は息が絶えるまでに意外に時間がかかるって言うよね。そういえば映画グリーン○イルでは電気椅子の死刑の様子が描かれてたっけ。あれも息が絶えるまでに少し時間がかかるみたいで、見てる方はいたたまれないよね。
全然話は飛ぶけど、
この作品でもう一つ私の注意をひいたのは、なんだと思いますか???
日本の本、特に小説ではとっても珍しく(と私は思う)、「参考文献」が書かれていたことです。
「おや?」と思って筆者の略歴を見てみると、やっぱり!米国の大学に留学したことがあるみたい。
英語文化は出版物を書く時は必ず参考文献・資料を書くからね。多分筆者はその癖がついてるのかも。
この参考文献のリストを見ると、益々筆者がこの作品を書くためにきちんと様々なことの下調べをしてたことがわかる。だって、仏像関係の本も読んでたみたいなんだよ!?
物書きってのは博識・様々な方面の知識が抱負な方がいいね☆

日本は今でも絞首刑ですよ。死刑の執行方法は、どれが「人道的」かなんて、アホみたいな議論がたくさんありますが、個人的には犯罪者の人権には興味がない(だって他人の人権を侵害したから刑罰をうけるんでしょ)ので、どれがいいとかは無いですね。むしろ、楽に死なせるな!っていう犯罪者の方が多いと思うし。極論だけど。
終身刑については、すくなくとも日本で導入するにはコストが高すぎるでしょうね。日本の終身刑の議論は、死刑廃止を前提としているところがすでに間違っているというのが持論ですが、死刑を廃止してもしなくても、終身刑が導入されたら、ものすごい数の終身刑の服役者が出るはずです。なぜかというと、裁判官が精神的にいろんな意味で楽だから。たぶん、今まで死刑になっていたケースの大部分+今まで無期懲役だった大部分+長期の有期刑だった一部が終身刑になるでしょう。ただでさえ、刑務所が不足してるってのに大変なことになりますよ。じゃあ、刑務所を作ればいいと思うかもしれませんが、これまた単純な話じゃないですよね。地価が下がるとか言って、大反対運動必至です。日本では公共の福祉の価値があまり高くないのは、成田空港の問題や、原発の問題、米軍基地の問題などに端的に表れています。
長くなりましたのでこの辺で。おわかりと思いますが、私は死刑制度には賛成ですし、死刑囚を長々と生かしておく日本の現状は何かがおかしいと思っています。彼らを生かしているのは、国民の税金ですからね。
Comment by ギル — March 7, 2007 @ 3:07 am
>ギルさん
貴重なコメントありがとうございます!
この小説を読んだ時に、俗に人道的じゃないと言われている死刑は、執行する側・見てる方がつらいのかなって思ったんですよね。そんなん考えたことなかったから。今お茶酌みロボットとか開発されてる中、死刑執行ロボットでもできたら執行者の心的負担も減るのかななんて思ったり。
終身刑のコスト面は確かにギルさんが言ってることは的を得てますね。裁判官が楽だからとは考えたことなかったけど、死刑に近い無期懲役判決が終身刑になるのはほぼ間違いないでしょう。死刑判決を逃れた重罪犯罪者が無期懲役で模範囚を演じれば、遅かれ早かれ社会には出てこれるわけで、それをどうにかしろと言う反面、終身刑囚収容所は建てて欲しくないとなると、国民が自分勝手というか矛盾してるというか・・・結局それが繰り返されて現状維持が一番ってことになるのかもしれないですね。
ん~思ったよりも複雑で難しい問題だわ。。。
ちなみに、私も死刑制度には賛成派です。ただ、冤罪は許されない刑なだけに、慎重さ・正確な審議決議が必要かと。
Comment by *chihiro* — March 10, 2007 @ 4:17 pm